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NIME2025にて、インスタレーションおよびパフォーマンス作品の採択が決定しました

2025-05-09

NIME2025にて、インスタレーション作品の採択が決定しました

環境情報学部准教授・藤井進也研究会が手がけた2つのインスタレーション作品が、国際会議「New Interfaces for Musical Expression 2025(以下、NIME2025)」に採択されました。NIMEは、世界各地の研究者・アーティストが集い、新しい音楽インターフェースやその技術・表現手法を探求する国際会議で、2025年はオーストラリア国立大学(The Australian National University, Ngunnawal and Ngambri Country, Canberra)にて6月24日から27日にかけて開催されます。 

今回採択された作品は、藤井研究会単独制作による《transcriptions》と、x-Music Labと生命分子工学研究室(慶應義塾大学)との共同制作による《Orbis》の2点です。

両作品の制作に携わった学生たちは、本会議にあわせてオーストラリア・キャンベラに渡航し、国際舞台での発表を行う予定です。


採択作品①《transcriptions》

《transcriptions》は、姿勢センシング、触覚フィードバック、音響生成を組み合わせた音楽パフォーマンス作品です。

本作品は、姿勢センシング、触覚フィードバック、音響生成を組み合わせた音楽パフォーマンスである。一人の演者の動きが皮膚感覚を通じて他の演者に伝わり、受け手はその感覚をもとに元の動きを推定してトレースする。この動きが再び相手に伝達され、演者同士が互いの動きを推測・伝達し合う。その過程で、動きは伝言ゲームのように変化し、音響が生成される。予期せぬズレが連鎖的に新たな動きと音を生む中、楽譜も指揮者もないこの作品は、誰の創造と言えるのだろうか。

また、制作チームは本作を通じて、技術進化が創作行為にもたらす変化を探究しています。

通信技術と脳神経科学の進展は、精神や身体の境界を曖昧にし、感覚を他者と瞬時に共有したり、他人の身体を操作する可能性を拓く。本制作チームは、このような未来における創造のスタイルやその意義、そして創作や著作の概念に与える影響を探究する。

(Kikuchi, T., Saito, R., Shibata, R., Tsuchida, A., Taira, K., Watanabe, K., Hirose, S., Sugawara, Y., Fujiki, Y., Tanaka, K., Kobayashi, R., Uozumi, Y., Fujii, S.)

transcriptionstranscriptions

採択作品②《Orbis》

《Orbis》は、x-Music Labと慶應義塾大学生命分子工学研究室の共同制作による作品です。

細胞は分裂を行う際、Min 波と呼ばれるさざ波をきっかけに細胞分裂を開始する。人工細胞工学では、人工的に作られた細胞内でこの波の発生に成功している。まだ細胞分裂には至っていないものの、人工細胞内で生じるこの波は、さまざまな条件下で多様な振る舞いを示す。本作品では、この波のモデルを用いて音楽体験を創り出す。物質から創成されつつある人工細胞の波が奏でる音楽は、私たちに何を伝え、どのように響くだろうか。

本作品では、音楽と分子工学という異分野をつなぐ試みに挑戦しています。

本制作チームには、合成生物学者の高田咲良氏と藤原慶氏を迎え、人工細胞工学の最先端の成果を活用した新たな音楽体験の創造に挑む。これは、芸術と分子生物工学を結びつける世界的な試みに挑戦するコラボレーションプロジェクトである。

(Fujiwara, K., Takada, S., Sugawara, Y., Watanabe, K., Taira, K., Hirose, S., Miyake, M., Shibata, R., Tanaka, K., Kobayashi, R., Uozumi, Y., Fujii, S.)

OrbisOrbis

藤井研究会はこれまでも、音楽表現における身体性・知覚・科学技術を横断的に扱う作品制作を通して、国内外のアワードや国際会議で成果を発表してきました。今回のNIME2025採択は、研究会としての創作と研究のさらなる国際展開に向けた重要な一歩となります。